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zoom RSS <診断は“コーチ中毒”(5・完)>アレクセイ・ミーシン

<<   作成日時 : 2009/07/04 18:06   >>

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やっと最終回まで漕ぎ着けました。ぐったり(笑)
しかし、またもや教授の口からランビエルの名前が。
プルシェンコが少々乱暴なラブコールを送ったのも
頷けるような…ところで、ネーベルホルンって???




 ― 新しい採点ルールは、どちらかというと(?)プラスですか、それともマイナスですか?

 その問題に答えるとなると、インタビューの題材どころか、エッセーにも、物語にも、中篇小説にすら収まらない。長編小説になってしまう。新システムにはポジティブな面もある。ステップの複雑さが増したし、スピンの速度が上がり、回転時間も長くなった。選手のフィジカルコンディションに対する要求が本質的に高くなった。

 どのような考えに基づいてこれらのルールが導入されたのか、理解できる場面がある。新採点システムは、フィギュアスケートをより面白いものにするためではなく、採点をより客観的(公平)なものにするために作られたように見える。
 先ほどお話ししたとおり、かつては図形を描く規定の試合があり、もっと以前にはスペシャルフィギュア(※)が行われていた。スケーターはバラやチューリップ、カモミールなどを描き…この競技で、ロシアスポーツ史上初のオリンピック金メダルを勝ち取ったのが、ニコライ・パニン-コロメンキン。1908年の夏のロンドンオリンピックでのことだ。しかしある時、バラとチューリップとどちらが良いのか、比較して採点するのが難しくなった。そこでこれらの図形は、格段に点数の付けやすい単純な円形に置き換えられた。
 ちょうどこれと同じことが、現行の採点システムについても言える。バラやチューリップやカモミールを、どの選手にとっても同じ円形に置き換えるように出来ているのだ。そうなると、大多数の選手は各エレメントのユニークさではなく、演技でできるだけ高いレベルを取ることを追求せざるを得なくなる。

 客観性(公平性)ということについては、説得力のない場合も多いように思う。私のコーチとしての立場は、「今は新採点システムに不平を言う時ではない」というものだ。国際スケート連盟がその拠り所としている要求に従う必要がある。
 これらのルールでフィギュアスケートは良くなっただろうか?ある点ではイエスだ。しかし、ルールは才能を平均化してしまった。かつてはステファン・ランビエルという天才的なスピナーが、そのスピンで熱狂を呼び起こした。それが今では、新システムのために、天才的なものが良いものへと変えられてしまった。良いものならリンク上にたくさんある。

 ― ということは、創造の余地はもう無いのでしょうか?

 余地は少なくなった。ウルマノフ、ヤグディン、プルシェンコの時代には、我々はどうやって傑作を生み出そうかと考えたものだ。それが今では、どうやって1点でも多く稼ごうかと計算している。この中で傑作を生むのは…


  (写真キャプション)
  おそらく彼と一緒にやっていくのは
  いつも気楽にという訳にはいかないだろう
  だが彼は教え子を愛することができる
  最も困難な状況から勝利へと導くことができる


 ― 生徒さんたちをよく褒めますか?

 以前は褒めなかったが、今は褒めている。昔よりも賢明になり、褒めなければいけないと分かるようになった。

 ― 疲れることは?

 選手の運動能力が限られていることに疲れる。生徒がコーチの目論みどおりにできないことに苛立つ。

 ― コーチとしてご自分自身に何かを望むとしたら?

 私はコーチとして、あらゆる経験、あるゆる知識が欲しい。長年にわたって現場で働き、人々に遺すべき科学的研究を行い、経験と知識を蓄えてきた(?)。現代のフィギュアスケートに私が注ぎ込んできた労苦が、次世代の選手たちの役に立てば嬉しい。

(※肝心の締めくくりの部分がよく分からなくて、かなり怪しい訳になってしまいました。原文を載せておきます)

 Что бы вы хотели пожелать себе как тренеру?

Я - тренер,который хочет весь опыт ,все знания - все,что собрал за годы практической работы и научных исследований,оставить людям. Чтобы труд,который я вложил в современное фигурное катание,пригодился будущим поколениям спортсменов.


エレーナ・セミコワ


 (完)




※スペシャルフィギュア
http://ja.wikipedia.org/wiki/スペシャルフィギュア


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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
eco様
長い長い翻訳お疲れ様でした! 
コーチとして傑作を生み出せなくなった…のだろうか。
超初心者の私にとって、新採点システムはジャンプだけでなく、スピンもスパイラルも、それ以外のさまざまなエレメンツをも評価することにより、個性を尊重するためのものだと単純に解釈していましたが、実際運用してみると、そぐわない部分も多いのでしょうね。まだ発展途上というか。

いつも翻訳だけ拝見していると、ミーシン先生はものすごく毒舌家(実際そうだと思うんですが)なのですが、実際どんな表情でお話をされているんでしょうね。
想像すると面白いです。


emizhenya
2009/07/04 23:07
emishenyaさん
はい、本当に疲れました…でも長編小説を書かれなくて良かったです(笑)

6.0方式の時代は、ジャンプで失敗すると優勝はほぼ不可能だったと思いますが、今はそんなことはないですよね、他の部分で取り戻すことができるのは良いことだと思います。でも、得点稼ぎに忙しくなってしまって、個性を出す暇が無くなったのは事実だと思います。

ミーシン発言、私はわざとこういう語調に訳していますが、「ですます」調に変えるだけでずい分印象が違ってきます。本当は意外とにこやかにお話されていたりして?
eco
2009/07/05 02:04
いつも楽しんで読ませていただいています{%一言・アリガトhdeco%
ネーベルホンと言うのはドイツのオーベルストドルフで行われるネーベルホルン・トロフィーでは?
違っていたら御免なさい
s-na
2009/07/05 09:39
s-naさん
そうです、「ネーベルホルン・トロフィー」のつもりで書きました。「ル」が抜けてしまったようで(^^;
ありがとうございます、訂正しておきました^^
eco
2009/07/05 12:45
ここ数年は主にルタイファンということもあってどうしてもミーシン周りが気になるため、有り難く記事を読ませていただいています。

そういえばジェーニャはネーベルホルンが復帰戦になる予定なんですっけ?
ネーベルホルンと言えば高橋の復帰戦予定でもあったような気がしますが。
年齢ブランク怪我と不安要素がある上に、我々ファンはどうしてもかつての圧倒的な宇宙人っぷりを期待しまうので複雑な気分ではありますが、待ち遠しいですね。
kino
2009/07/06 09:24
kinoさん
ミーシン教授はプルシェンコにかなりの時間を割くようになったと思うんですが、そんな中でもルタイ君は元気に練習頑張ってるんでしょうか?ゲルボルトは去ってしまったようですが…

ジェーニャの復帰戦は、先日の記事では「フィンランドの試合」となっていました。フィンランディア杯でしょうか?最近の練習動画を見ていると、まだまだ宇宙人健在のような気がするのですが…昔はオリンピック3連覇した選手もいますし…とにかく待ち遠しいです!
eco
2009/07/06 22:28
eco様
本当にお疲れ様でした。
いつもこっそり楽しく拝見しておりましたが、
感想もお礼もなかなか書き込める場所にいなくて…
これからも楽しいロシアの仲間たちについて
語学難民に愛の翻訳をお願いします!
jiji
2009/07/06 22:40
いつも見させて頂いてます。ありがとうございます。

ネーベルホルン杯は、ドイツで行われているフィギュアの国際大会でジュニアからシニアへの登竜門的存在ですが、一応シニアの大会です。GPSではありませんが、ランキングの配点にも加算されてます。

 ここ2年でも織田、ベルネル、コストナーなどがチャンピオンになってます。

 ちなみに、オリンピック出場枠は、男女シングル30人ずつですが、そのうち24枠は2009世界選手権で、残り6枠は今年のネーベルホルン杯で決まります☆!
にこぽん
2009/07/07 15:22
jijiさん
いえいえ、本当に素人の訳なので、どうぞこっそりと楽しんでくださいませ。私も老化の進む脳細胞に鞭打ちつつ、勉強を続けたいと思います^^
eco
2009/07/07 23:35
にこぽんさん
ようこそお越しくださいました^^
ネーベルホルン杯って、そういう大会だったんですね!そうですか、オリンピックの残りの出場枠は、そこですべて決まってしまうんですか…そんなに重要な試合だったとは知りませんでした。教えて頂きどうもありがとうございます☆
eco
2009/07/07 23:35

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