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zoom RSS <プログラム作りは深淵に飛び込むようなもの(1)>エフゲニー・プラトフ

<<   作成日時 : 2011/05/23 02:45   >>

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ウクライナのスポーツサイトに掲載された超ロングインタビュー。
プラトフ氏は、文中にも出てきますが、ウクライナのオデッサ生まれ。
五輪にはロシア代表として出場し、現在はアメリカで活動されています。
カー姉弟、高橋選手、仕事、趣味、文化の違い、アイスダンスの今昔など
多岐にわたる濃い内容で、私自身がこの記事にハマってしまったので
少しずつ訳してみたいと思います。挫折しないように頑張り…ます(^^;



2011年5月11・12日
オリガ・ニコラエンコ

エフゲニー・プラトフ
プログラムを作ることは、深淵に飛び込むこと


 二度の五輪チャンピオンで、現在、世界で最も優秀なコーチのひとりであるエフゲニー・プラトフが、自分の師匠、生徒、そしてシーズン前に付きものの先行き不安について「スポルト・グラヴレド」に語った。

 傑出したスポーツ選手にして、際立ったコーチ。ファンたちは、愛をこめて彼を“ジェーニャおじさん”と呼ぶ。選手たちは、いったん彼のグループに入れば、自ら進んでそこを去ることはまずないだろう。彼の一番の誇りであるイギリスのダンス・カップル、シネイド・カー/ジョン・カー組は、モスクワの世界選手権に来ることはなかった。このスコットランド出身の二人は見る者の心を燃え立たせるが、その彼女たちがいなくても、エフゲニー・プラトフのスタイルは、グルジアのアリソン・リード/オタル・ジャパリゼ組、イギリスのペニー・クームズ/ニコラス・バックランド組の演技から引き続き読みとることができる。しかし、二度の五輪チャンピオンの功績はこれだけではない。世界最強のフィギュアスケーターのひとりである日本のダイスケ・タカハシが、いま彼のテクニックを使って滑っているのだ。その他さまざまなことを、エフゲニーは弊紙の記者に話してくれた。

三巨頭の学校

 ― 直接的な師匠を持っていなくても、やはりあなたも他のコーチのもとで学んだわけですよね。何か自分の仕事に生かしていること、あるいは、逆に完全に排除していることはありますか。

 私は、ナタリア・ドゥボワ、ナタリア・リニチュク、タチアナ・タラソワという偉大なコーチたちと一緒に仕事をしてきました。こういう学校(指導者のもと)で過ごしていると、何が良くて何が悪いのかを分析し、吟味することができます。ドゥボワは、いつも技術でした。リニチュクは、技術も、芸術性もです。タチアナ・アナトリエヴナ・タラソワは、その両方に加えて、選手のピークを必要なときに最高点に持って行く手腕があります。オリンピックで勝たせるということです。このように的のど真ん中に当てることこそ、学ぶべきことの中で最も重要です。

 時というものがあって、私たちコーチにはそれが全て分かるようですが、選手を導くべき時、選手にとってまさにここだと感じる時があります…そう、トレーニングは十分だから休ませる方が良いだろうという時です。これがいちばん難しいのです。タチアナ・アナトリエヴナと2年間一緒に仕事をしながら、私は正にこのことを彼女から吸収しました。他の指導者たちのところでただ滑るだけではなく、彼女たちと肩を並べて共にトレーニングできたのはラッキーでした。他とは非常に異なる、ユニークな学校でしたよ。

 ― でも、ご自分の仕事には取り入れていない時(場面)もありますよね。選手を怒鳴りつけたりだとか、リンクから追い出したりだとか…

 新しいテクノロジーやインターネットがすべてを変えてしまいました!私たちコーチよりも、小さい子どもたちの方がよく知っていることがありますからね。トレーニングのやり方も、まったく違ったものになっています。ソヴィエトの学校では、すべてがスパルタ式で行われていました。今のフィギュアスケーターたちは、何でも知っていて、自分自身で理解します。なにか選手を“目覚めさせる”ためでもない限り、もう誰にも怒鳴る必要はないのです。もし選手が、理解できないのではなくて、やりたくないというのであれば、「ほら、ドアがありますよ、そこから出て二度と戻って来なくてもいいですよ」ということになります。スパルタ式でやっている人はもうほとんどいないでしょう。もはや機能しないシステムだと思います。私自身、自分の指導法からは完全に取り除きました。

 尊敬の念の上に築かれた規律というものがあります。選手たちは、私が彼らに与えていることに対して、また、他の誰でもなく彼らと共に時間を過ごしていることに対して、私に尊敬の念を持つはずです。他ならぬ彼らのためにやっているのだということを、選手たちは理解するはずです。私が彼らの友人であり、苦しい時には彼らのために立ちあがれるということを、選手自身が感じることが大切なのです。ただし、少し距離を保たなくてはなりません。馴れなれしい関係になってはダメです。私は彼らを抱きしめることもできるし、少し恐がらせるために怒鳴りつけることもできるということを、選手たちが知っていることが不可欠です。これは、トレーニングにおいて非常にデリケートな面で、最初のうちはなかなかうまく行きませんでした。

 ― 世界選手権やオリンピックに文字通り公印を押しているコーチたちがいますが、その中で勝つために、エフゲニー・プラトフにはどんな切り札があるのでしょうか。彼自身の考えを聞かせてください。

 もし本当に勝つためには…でも、私の生徒たちはまだ本当に若いですからね。切り札の話をするのは難しいです。その判断はあなたにお任せしましょう。私はいつも、自分のすることに非常に批判的です。現役時代もそうだったし、教え始めてからもやはりそのままです。どこまでも謙遜するわけではありませんが、自分を褒めるのは嫌いです。ただ、私に優れた点があるとすれば、それは、今もスケート靴を履いて何かを見せられるということですね。全部じゃありませんよ!新ルールになって、もう全部はできませんが、ラインやポーズ、手の動きを見せることはできます。でも、それももうしないようにしています。というのは、きれいにやって見せてしまうと、生徒はそれと同じようにできないことにがっかりしてしまうのです。「私はもう滑らないよ。私がやると、君たちができないからね」と言っています。でも、生徒たちがやっているテクニカル・エレメンツを見ながら、私ならもう戻りたくないとも言っているんですよ。“もし20歳ほど若かったら、復帰して試合に出られるのに”という声には同意しませんね。

 ― 怪我をする危険性はかなり高くなりましたか?

 滑ることが遥かに難しくなりました。ステップで普通に膝がはがれ落ちてしまうのです。それに、スピンやツイズルの数々ときたら!女の子たちは、背中の湾曲した部分にたくさん怪我をします。スケート靴の刃で自分の髪を切ってしまうこともあって、私たちはその動きを“ヘアカット”呼んでいます。それから、いったい何度手を切ってしまうことか!ツイズルでも、刃を手でつかんで怪我をすることがあるのですよ。私はこの新しいルールのために、特別な絆創膏と抗菌クリームの入った救急箱をいつも持っています。怪我をすると、それを巻きます。トレーニング中、指がすぐに絆創膏だらけなることがしょっちゅうあります。マイケル・ジャクソンみたいにね。


 (つづく)




<原文>
http://sport.glavred.info/article/2011/05/16/151334-6
http://sport.glavred.info/article/2011/05/17/165306-4

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