ロシア語自習室

アクセスカウンタ

zoom RSS <議論すべきはメンショフではなくプルシェンコのこと(上)>ヴァイツェホフスカヤ

<<   作成日時 : 2013/01/13 19:12   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 32 / トラックバック 0 / コメント 0

ユーロの派遣メンバーをめぐり、ロシアフィギュアスケート界が揺れています。連盟に批判的な発言はすでにあちこちで英訳・和訳されているようなので、逆に連盟寄りの意見を訳してみたいと思います。タラソワコーチと親しい著名なスポーツライターであり、モントリオール五輪の金メダリスト(飛び込み競技)、ヴァイツェホフスカヤ女史のコラムです。



2013年1月12日
エレーナ・ヴァイツェホフスカヤ


2013年のメンショフとコフトゥンのことで議論が為されているが
議論すべきなのは2014年のソチ五輪とプルシェンコのことだ


 木曜日、ロシアフィギュアスケート連盟首脳部会は、1月下旬にザグレブで行われる欧州選手権の代表メンバーを変更しないことを発表した。すなわちロシアの男子シングル代表は、五輪チャンピオンのエフゲーニー・プルシェンコ、セルゲイ・ヴォロノフ、そしてシニアデビューしたばかりの17歳、マクシム・コフトゥンとなる。

 これまでの経過を思い出してみよう。12月末、ロシア選手権が閉幕するその日、連盟が欧州選手権の出場者リストを公表するや否や、インターネット上でコンスタンチン・メンショフを支持するキャンペーンが繰り広げられた。2011年のロシアチャンピオンは今回、プルシェンコとヴォロノフに次いで3位となったが代表入りできず、若くて将来有望なジュニアのコフトゥン選手にとって代わられたのだ。

 この決定を言語道断だと受け止めた選手たちが抗議を行い、それはロシアスポーツ省のトップ、ヴィタリー・ムトコにまで及んだ。ムトコ大臣は連盟に対し、実にメンバーを再検討するところまで戻るよう命じた。

 これは前代未聞の状況だと言えるだろう。代表チームのメンバー編制に関する不満はかなり定期的に噴出していたものの、これほど大規模な抗議の形を取ったことはなかった。抗議コメントの大多数がひとつのところに帰結していた。「我々はメンショフに賛成でもなく、コフトゥンに反対でもない。我々はスポーツの原則を遵守することに賛成する!」と。

* * *

 パラドクスではあるが、ナショナルチーム選抜方法の原則はシーズン初めに連盟より布告されており、連盟首脳部の手で厳正に遵守されている。その確立された基準に従って自動的に代表入りするのは、ロシア選手権で1位と2位になった者だけ。そして3枠目は連盟の判断で決定される。今回のソチでメンショフは2位の選手(ヴォロノフ)に25.18点及ばず、次点のアルトゥール・ガチンスキーとマクシム・コフトゥンとの差はそれぞれ1.42点と3.86点だった。3位の選手の年齢(メンショフはあと1ヵ月余りで30歳になる)と、3枠目をより若い選手に与えるというすでに出来上った伝統を考えれば、抜きん出て安定感があったわけでもないベテラン選手に対し有利でない選考を連盟が行っても、驚くに値しないだろう。

 何が今回の選考の決め手となったのか、またそれがどれほど不可欠なものであったかを理解するには、1年後に目をやり思い起こせばいいだけだ。2014年のソチ五輪で、スケーターたちがまったく新しいオリンピック種目でメダルを獲らねばならないことを。団体戦だ。

 2013年の世界選手権でロシアは男子シングル選手を1人しか出せない。その1人がオリンピックの出場枠を獲得しなければならない。国際スケート連盟(ISU)の規定によると、その国の選手が世界選手権で1位ないし2位になれば五輪枠「3」(最大割当て数)が与えられる。3位から10位の間なら「2」、トップテンに入れなければ「1」だ。プルシェンコの計画に世界選手権への出場が入っていないことを考えると、五輪出場枠を1つしか獲れないことは十分にあり得る。たったひとりの出場者(特にそれが33歳(※原文ママ)のプルシェンコになるならば)が、オリンピックで4回続けてうまくやれると誰が保証できるだろうか?団体戦はオリンピックの幕を開ける競技であり、最大限の力を傾けねばならないのだ。ロシアにはこの種目で金メダルを獲る現実的な可能性がある。男子シングルよりも、ついでながら、よほど明瞭な可能性だ。

 これこそ、連盟の首脳部が男子部門の人員補充に対して最もあら探しをするような態度をとり、今回の決定を多数決で採択することを余儀なくされた主な理由だと思う。

 この件で結果的に得をしたのが、タチヤナ・タラソワとエレーナ・ブイアノワ(※ヴォドレゾワ)の17歳の生徒だったことは決して「宮廷の陰謀」などではなく、ありふれた状況の一致だ。現実的にメンショフと張り合える選手は2人しかいなかったのだ。しかし、公式にザグレブ行きの優先権を持つアルトゥール・ガチンスキーの代表入りには、彼のコーチであるアレクセイ・ミーシンが反対した。ミーシンは「ガチンスキーが欧州選手権で何かを狙えるようなコンディションからほど遠い」ことを非常によく分かっている。

 一方、コフトゥンは極めて将来有望な「ダークホース」だ。彼はジュニア・グランプリで2勝し、その後ファイナルで十分に男性のスケーティングを披露して優勝。ロシア選手権においては自身にとって新しいプログラムを2つやり遂げた。フリーでは申告していた2本の4回転ジャンプのうち1本しか処理できず、あまりうまく行かなかったが、これは次のようにぴたりと説明がつくだろう。シニアの要求に沿ったプログラムを導くのに、彼にはたった2週間しか時間がなかったのだと。このジュニア選手がザグレブで背負わされた期待に応える保証は、当然のことながら無い。しかし、その人に何ができるかを理解する最良の手段など、おそらく誰も考えつかないのではないか。


 (つづく)



<原文>
http://winter.sport-express.ru/figureskating/reviews/27670/

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 32
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い 面白い
驚いた
ナイス
ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
<議論すべきはメンショフではなくプルシェンコのこと(上)>ヴァイツェホフスカヤ ロシア語自習室/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる