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zoom RSS <フィギュアスケートを爆破する(上)>

<<   作成日時 : 2013/02/20 20:45   >>

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ヴォロソジャル&トランコフ組のインタビュー。『エキスパート』という政治・ビジネス系のサイトに載っていました。少し古いのですがずっと気になっていたので、ちょっとずつ訳していきたいと思います。スポーツ紙ではないせいか質問がストレートすぎ。3回転-3回転のペアジャンプ、見てみたい!



2013年1月31日
ソーニャ・ベキナ

フィギュアスケートを爆破する
マクシム・トランコフとタチヤナ・ヴォロソジャルは
オリンピックの夢に向かって進むために何ができるか



 (略:ペア結成のいきさつ、今シーズンの状況等)


 今年はプレ五輪シーズン。来年に向けて基本となるアクセントが置かれなくてはならない。私たちがこのインタビューを行ったとき、二人はまだモスクワにいた。欧州選手権に備えてトレーニングしていた。そこに戦いが待っていることは予想されていたが、現実は想像を絶する過酷なものだった。大会の文字通り二日前、マクシム・トランコフの父親が心筋梗塞で亡くなったのだ。この悲劇にもかかわらず、スケーターは予定通りクロアチアへ行くことを自ら決断。永遠のライバルであるドイツペアを抑え、欧州チャンピオンのタイトルを守った。このことにより、困難は彼らを鍛えるだけだということを示した。
 私たちはインタビューに変更を加えず掲載することを決めた。いまや最高峰の結果を期待される彼らの、普段の気分を見ていただくために。



転倒して優勝。公正な競技について


 ― お二人は連戦連勝していますが、時々その勝利をそれほど喜んでいない印象があります。

マクシム:優勝はいつだって嬉しいし、素晴らしいものです。ただ、自分がやった仕事に十分満足できないことがあるんです。映画監督が映画を撮って、“オスカー”を受賞しても、「これは私のいちばん悪い作品です」と言うときがありますよね。僕たちにもそういうことがあるんですよ。

 ― 勝利には2つの考え方があります。どんな代償を払ってでも勝つか、もしくは、他の選手よりもすべてうまくやったと自分自身が確信して、単にしかるべく勝つか。お二人の立場はどちらに違いですか?

マクシム:僕たちはもちろんいつだってうまく、クリーンに、そんなふうに滑りたいけれど、実際のところスポーツでは結果が一番ものを言うんです。2〜3年経つと誰がどんな演技をしたかなんて誰も思い出しません。人々が記憶するのはその選手がタイトルを持っているかどうかだけ。ライバルは常にいるけれど、特に今年は難しいプログラムをつくりました。たとえミスをしても勝てるようにね。たしかに多くの観客はフィギュアスケートを「転倒しなければその選手の勝ち」というふうに見ています。どの部分での転倒なのか、その他のエレメンツはどうなのかが重要だとはまったく分かっていません。

タチヤナ:私たちがやっているリフトは、転倒する可能性のあるスロージャンプの倍の配点があるんですよ。でも、もしスロージャンプで転倒したら、優勝に値しないと思われてしまうでしょうね。

 ― スポーツにはフェアプレーという概念があります。ある大会の優勝者がライバル選手に比べて自分は勝利に値しないと感じ、そのライバルに金メダルを渡すという稀なケースまであります。あなた方はこういう振る舞いができますか?

タチヤナ:でも、私たちの演技を採点するのはジャッジであって、私たちじゃないし…すべてが誰の目にも明らかなら良いんですけどね、例えば水泳みたいに…

 ― 2001年のトランポリン世界選手権で、同じくジャッジが採点する競技ですが、正にそういうことがあったんですよ。当時すでに五輪チャンピオンだったイリーナ・カラバエワが、自分の金メダルを2位のドイツの選手に渡しました。ジャッジが採点を過ったことに気づき、自ら状況を変えようと決めたのです。

タチヤナ:わかりません。私たちは、自分たちが優勝に値すると確信できるようなトレーニングをしています!ただ、思いがけないところで転倒することがあるだけで…

マクシム:そういう勝ち方をきまり悪く感じたり、表彰台で恥ずかしさで真っ赤になったりするかもしれない。でもフィギュアスケートでは、メダルの交換はロッカールーム以外ではできないんですよ。プロトコルを変えることは誰にもできません。記録上はやっぱり1位のままなんです。

 ― ソルトレイクシティの2つの金メダル事件はどうですか?カナダペアは2位が確定していたところから引き上げられましたが。

マクシム:だからそのオリンピックの後にすべてが、採点システムそのものが変わったんです。これは国際オリンピック委員会の菜園の石(※遠まわしに批判するときに使う表現のようです)みたいなものです。彼らは決定をひるがえしたんですからね。僕がロシア人だから言ってるんじゃありませんよ。金メダルは2つあっちゃけないんです!結果に異議を唱えて闘うことはできましたよ、1つのチャンピオンタイトルを狙ってね。でも、2つってどういうことですか?なぜ3位の選手に2位を、4位の選手に銅メダルを与えなかったんですか?…これはIOCの負けですよ。

タチヤナ:新採点システムでは、不幸にも100分の1点失えば負ける可能性があります。

 ― ところで、現在のフィギュアスケートには、プログラムに対するアプローチが明らかに2つあります。難易度を抑えたプログラムをつくって安定した演技をするか、または転倒するかもしれないリスクを冒すか。あなた方はどうやら後者が好みのようですが。

マクシム:僕たちはだんだん前者から後者へと変わってきたんです。最初の頃は安定した簡単なものを滑っていました。その後、難度を上げて、今では全ペアの中でいちばん難しいプログラムになっています。

タチヤナ:そういうプログラムなら、例えミスをしてもかなりの点数を得ることができます。

マクシム:それに去年はみんなと同じ中ぐらいの難易度のフリーを滑って、2つの試合で負けてしまったし。

タチヤナ:それで戦術を変えたんです。

マクシム:まだこれが限界じゃありませんよ。取っておきの切り札があります。例えば、フィジカル的にもっとジャンプができます。今のところ禁止されているだけでね。僕たち二人は3回転-3回転のコンビネーションが跳べるんですよ。ほかにも狙っている技があります。みんな何故かソチ五輪が僕たちのクライマックスで、それが終わったら引退するものだと思ってますよね。でも僕たち自身わからないんです。まだそのことは考えていません。最近ペアを組んだばかりで、十分に自己実現できたとは感じていないし、まだお見せできることがたくさんあります。

 ― 多くの人にとって古き懐かしき5.9や6.0という点数を、自分たちもつけてもらいたいと思いませんか?

タチヤナ;今フィギュアスケートはまったく別物になりました。以前の名残があるのは、たぶん屋外リンクだけでしょうね…

マクシム:それで今チャンピオンたちに、準備に、問題が起こり始めているんです。ロシアの全コーチ、しかも最も輝かしいコーチたちのメンタリティもまったく違うものになっています。ロシアだけじゃありません。中国の輝かしいペアたちを育てた偉大なヤオ・ビンコーチも、今は勝てていません。まだこの採点システムに慣れようとしている最中だからです。このシステムでは計算機の前に座って、各エレメンツは何点なのか、それをプログラムのどこに置くのが良いのか、選手はそのエレメンツを出来るのかどうか、計算しなくちゃいけないんです。

 ― ひょっとすると選手自身が計算する方が都合が良いのでは?選手には制約のない意識(自由な発想?)がありますよね。

マクシム:僕たちは基本的にやってますよ。自分たちで計算しています。


 (つづく)




<原文>
http://expert.ru/russian_reporter/2013/04/vzorvat-figurnoe-katanie/



<自習メモ>
Камень в огород (камешек в огород) :обидный намек по адресу кого-нибудь.
Если бросить камень в чей-либо огород, то он будет мешать при последующем вспахивании земли. Отсюда и значение выражения.

туз в рукаве 袖のエース→最後の切り札、とっておきの決め手

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