ロシア語自習室

アクセスカウンタ

zoom RSS <フィギュアスケートを爆破する(下)>

<<   作成日時 : 2013/03/04 01:25   >>

面白い ブログ気持玉 35 / トラックバック 0 / コメント 10

「フィギュアスケートは嫌い」と言いきるトランコフ選手。本音なのかツンデレなだけなのか…(笑)。あと、彼には10年以上おつき合いをしている彼女がいたはずなんですが(http://akoako.at.webry.info/201102/article_1.html)、そちらの方もちょっと気になったり。この競技を美しく芸術的に爆破してくれるのを楽しみに待ちたいと思います^^




天使と悪魔。相性について


 このペアの発言役は、言うまでもなくマクシムだ。ターニャは静かでほとんど目立たず、パートナーが時おり言葉を選ぶのに迷うとコメントをはさむ。マクシムは夢中になると前のめりになり、語気が強くなり、身振り手振りをし始める。ターニャは彼の後ろへ下がり、彼の見解に賛同している様子を顔全体で豊かに表現しながら黙っている。まことにもって頼りになる肩だ。

 ― ペアを組んですでに2年が経ちました。お互いのすり合わせはもう終わったと考えていいでしょうか?

マクシム:ええ、今はまったく違った練習をしています。どうやって手をつかもうかとか、一緒に足を踏み出そうかとかはもう考えません。

 ― 主にターニャがあなたに合わせなくてはいけなかったと、どこかで読みましたが…

マクシム:(ターニャがほほ笑みながら頷いている)僕も合わせなくちゃいけなかったさ。

 ― でも、あなたはもっと頑固な人だという評判ですよ。ターニャにはフィギュアスケートが向いているけれど、マクシムにはまったく向いていないというような印象ができ上がっています。

マクシム:それは本当のことです。僕は完全にペルミの腰抜けで、決してそこから逃げない。決してモスクワっ子やレニングラードっ子にはならない。こっちに12年も住んでますけどね。

 ― 腰抜けなんかじゃなく、あなたにはもっと男っぽいスポーツが向いているという話ですよ。BMXとかストリートバスケットとか…

マクシム:バスケは7歳のときに始めて、後にそのストリートバスケをするようになりました。僕がまるで自分の場所にいないみたいだということは自分で分かってます。僕はピンクの服を着るような男の子じゃなかった。でも、何だかこんなふうになったんです。

 ― 今はフィギュアスケートが自分にとって本来的なものだと感じていますか?

マクシム:いいえ、僕にとってノーマルじゃないし、本来的じゃないし、喜んでほかのことをやっていたでしょうね。単に今までずっとフィギュアをやってきただけです。

タチヤナ:マックスはとても目的意識が高いんです。何かをやる時はとことんまでやって、それが実を結ぶんです。

 ― 多くの選手がフィギュアスケートの五輪チャンピオンになりたいと、この競技の歴史に名を刻みたいと願っています。どうやらあなたは不本意にも、彼らの酸素を止めて(※彼らが五輪チャンプになるのを阻止して)いるようですね。

マクシム:僕は五輪チャンピオンになりたいですよ。種目によってどんな違いがあるっていうんです?

 ― でも、嫌いな仕事の部類に入らないとはとても言えませんよね。心を締めつけながら(※我慢しながら)やるわけですから。

マクシム:ええ、そういうこともあります。フィギュアスケ―トが大好きだなんて一度も言ってませんからね。僕はフィギュアスケートに我慢できない!でもこのフィギュアスケートを変えたい。フィギュアスケートを爆破したいんです。だって嫌いなんですから。

 ― ターニャのことも変えたいですか?

タチヤナ:(笑いながら)私を変える必要はないわ!

マクシム:ターニャはフィギュアスケートをとても愛してます。だから僕たちはこんなふうにお互い理想的にバランスが取れてるんです。プラスとマイナスみたいにね。

 ― “バランスが取れている”という発言は興味深いですね。私にはもうお二人はがまったく違うタイプの人だと分かりましたよ。違う本を読み、違う音楽を聴き…逆に、折り合いがつかなくて喧嘩ばかりする可能性の方がありましたよね。

マクシム:ええ、僕たちはすっかり麻薬中毒で、病的なぐらいにコミュニケーションを渇望してるんです。お互い半日だって離れて過ごせないんですから!

タチヤナ:最初の日からそうなんですよ。

マクシム:相手をかっと怒らせるなんてことは全然ありません。どちらかが何かしゃべっていると、もう一人はそれを聞いてます。

タチヤナ:私たちはぜんぜん違うタイプで、それがお互いにとても興味深いんです。

マクシム:僕たちはなんだかすぐに友だちになりました。ついでに言うと、同じ建物に住んでるんですが、玄関は別です。たとえば、僕がサッカーを見に家へ帰ってくると、ターニャは自分の用事をしています。でもサッカーが終わるともう彼女に電話して、「ねえ、いま何してるの?」って感じで…夕食はほとんどターニャのところでばかり食べてます。ボルシチがすごく美味しくて!

 ― どこかのインタビューで、好きな作家の話をされていたのを読みました。シニカルなチャック・パラニュークを読む一方で、神秘的なチャネラー、リー・キャロルも読むと。お互い自分の波長に合わせようとしているのですか?

マクシム:ターニャが僕に合わせようとしてます。僕がときどき何かごく読みやすいものを滑り込ませておくので。社会的なものですね。

 ― 『ファイト・クラブ』とか?

マクシム:それは次のステップですよ。

タチヤナ:ええ、いま私の手元にはスティーヴン・キングがあります。

 ― まさか『インディゴ』とか?

マクシム:いま『ジャーニー・ホーム』を読んでる人が『インディゴ』って?!彼女、頭がおかしくなっちゃいますよ。

 ― ではマックス、あなたは『ジャーニー・ホーム』を読みましたか?

マクシム:読んでません!読もうともしてません。それから、チャック・パラニュークのことだけど、僕の大好きな作家とは言えない。もっと好きなのはドヴラートフとか、ブルガーコフとか…

タチヤナ:私は民話やアニメーション(※いわゆる日本のアニメではなく、子ども向けのアニメーションのイメージ)が好きなんです。

マクシム:そう、アニメーション!あれには我慢できません。子どもの頃、ディズニーが始まるとみんな家へ走って帰ってたのを覚えてます。僕はひとりパレスに残ってました。サッカーをやりたかったから。アニメーションを映画館で見たのは、たぶん1回だけですね。

タチヤナ:そうなんです、いまだに『ラプンツェル』のことで私を許してくれないの。

マクシム:そうだ、その『ラプンツェル』だ…

タチヤナ:それで今恨みを晴らしてるのよ、私が無理矢理見させたって!あれは良い気分を充電できるのに。

マクシム:要するに、僕は良い気分でいるのが好きじゃないってことですよ。


 (終わり)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 35
面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い
かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい かわいい
ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
いつも楽しく拝見しています。

トランコフの発言にはヒヤヒヤしますね(笑)
タチヤナと元パートナーのモロゾフも恋人だったはずですが
・・・どうなっているのでしょうか?

それと話は変わりますがモロゾフとイリニフが付き合っているというのも本当なんでしょうか?
イリニフはパートナーのニックと付き合ってたはず・・・。

以前「最初の妻とよりを戻して娘と3人で暮らしている」というモロゾフのインタビューを読んだことがありますが、
それは古い話なのでしょうか?

すみません下世話で・・・。
Eri
2013/03/06 23:13
Eriさん
いやいや、私もその辺りのことはすごく気になってますよ〜。レーナ・イリニフがニックと付きあってたのは確かで(本人がファンからの質問にはっきり答えてました)、そして今は恋人でなくなっているのも間違いないようですが・・・

1月末に「エクスプレス新聞」という信ぴょう性のあやしそうな(笑)サイトにモロゾフのインタビューが載ってるのは読みました。その記事によれば「娘のアナベルは今モスクワに来ていて、僕の生徒たちと一緒に滑っている。もうすぐ一緒に日本の四大陸選手権へ行って、その後、彼女の母親が住むニューヨークへ行く。最初の妻とは離婚したが、良い関係を保っている」のだそうです。ちなみに、同じ記事内で「ミキとのことはもう過去の話」とも話してました・・・
eco
2013/03/08 00:54
こんばんは。
モロゾフ氏の女性関係、この10年ぐらいこんな感じの繰り返しですね。振付師としてより、こちらの方で最初に名前を知られたような気がします。
ロシアのバレエダンサーのほうもやややこしい関係で(ダンサーが多くて覚えてられませんが)ロシアらしいといえばロシアらしいのかも。ただロシア人同志だとどうなるのかしら?ボリショイバレエ団で最近起きた事件を考えると、フィギュアの方では何事もおきないように祈るばかりです(汗)
YY
2013/03/08 22:01
情報ありがとうございます!

やはりレーナとニックは破局していたんですね。
ニックの心中はどうなんでしょうか・・・。

ロシア人は生徒と結婚するのはごく当たり前のようですね。
ズーリンもそうですし、古くはミーシンさんも、タマラさんの旦那さんも先生だったような・・・。モロゾフとズーリンのように何度も結婚している人と一緒にしてはいけませんが(笑)

そういえば私は四大陸に行ったのですが、公式練習の日にモロゾフが前から歩いて来て、「あ、モロゾフだ!」と思ったら向こうから手を振ってきました(笑)その隣には小さな可愛い女の子が。あれがアナベラだなと思いました。レーナと何歳違いなのでしょうか(笑)

Eri
2013/03/09 00:35
YYさん
ボリショイバレエの件、なんだかもの凄い話になってきてますよね。それに比べればモロゾフなんてかわいいもの…って、私の感覚が麻痺してきているのでしょうか(汗)ナフカ様と組んでいたときは田舎っぽいお兄ちゃんだったのに、いつの間にこんな色男に…
eco
2013/03/10 01:41
Eriさん
別れた恋人と競技上のパートナーを続けている選手はたくさんいるようなので、ニックも案外さらっとしてるのかも?と思ったり。
そうですね、ミーシン夫妻もタマラ夫妻もズーリン夫妻(奥さん3人目)も先生と生徒の関係ですね。日本人にはなかなか理解しがたい感覚で戸惑いますよね。
おぉ、アナベルちゃんと遭遇されたんですね!奥さんや恋人への愛がどんなに移ろっても、娘さんへの愛だけは永遠な気がします(笑)
eco
2013/03/10 01:48
こんばんは。
興味深い翻訳ありがとうごさいます。トランコフは率直で面白い人ですね。日本にはなかなかいないタイプです(笑)
トランコフの意見を読んでいて、昔読んだ競技ダンスの漫画を思い出しました。その主人公達もボールルームダンスの競技会の伝統をぶちこわしたいと思っているんですけど、それには誰にも文句を言わせない演技をしてトップに立たなくてはいけない、と言っていたんです。
その漫画の中ではアイスダンスをテレビで見て「クリアーでわかりやすい」と言っていたんですけど、そうではないですよね(^^;)

ロシア人は日本人から見ると恋愛や結婚離婚にドライなように見えますね。別れた相手と競技のパートナーを続けるのって日本人には難しそうです。
ゆきえ
2013/03/10 18:27
ゆきえさん
その漫画、アイスダンスについては間違ってる(または時代が変わってしまった・笑)ようですが、かなり面白そうですね!トランコフはソチ五輪後も競技を続けたいようなことを言っているので、五輪チャンピオンになって皆を黙らせておいてからフィギュアスケートを破壊しようと、本当に狙っているのかもしれません!

ロシア人は3回ぐらい結婚するのが当たり前らしいので、ドロドロであると同時にドライというか、なんというか、日本人とはかなり感覚が違いますよね(^^;
eco
2013/03/10 23:31
いつもアップありがとうございます。
このペアは ほんとうに よいコンビですね。

>なんというか、日本人とはかなり感覚が違いますよね(^^;

いやいや でもね、関西の漫才を見ると そうとも言えないような。
古いコンビですが 南都雄二 ミヤコ蝶々、鳳啓介 京ウタコ、敏江、令二 といったコンビは どれも元夫婦ですもの。
むしろ 別れてからより芸風が磨かれ 絶頂期はどのコンビも離婚後です。
離婚をネタのギャグはお約束でしたね。

関西人はロシア人と共通するのでしょうか(笑)
effect
2013/03/11 13:08
effectさん
おひさしぶりです!
おお、ほんとですね、関西の錚々たる芸人さんたちがいましたね!そういえば、「ロシアの声」の元アナウンサー・田中千晶さんが仰ってたんですが、ロシア人男性は「常に下らない冗談ばかり言っているノリの良い大阪人」なイメージなのだとか。
離婚ネタギャグは若いころの私にはキツかったけれど、今ならげらげら笑えるかも。私も関西人ですから(笑)
eco
2013/03/11 15:16

コメントする help

ニックネーム
本 文
<フィギュアスケートを爆破する(下)> ロシア語自習室/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる