ロシア語自習室

アクセスカウンタ

zoom RSS タラソワ<氷は滑る(3)>

<<   作成日時 : 2014/01/05 02:00   >>

驚いた ブログ気持玉 17 / トラックバック 0 / コメント 3

1/5 16:55 タラソワコーチは、「クーリックは長野五輪出場選手中でただ一人4回転ジャンプを跳んでいた」と話していますが、実際には中国の郭政新選手がフリーで2本の4回転を跳んでいます。私も今はじめて動画で確認してびっくりしました。タラソワさんの記憶が塗り替えられているのか、そもそも見ていなかったのか…(通りすがりさん、情報ありがとうございます!)


「プルシェンコはパナソニック」にはちょっと笑ってしまいましたが、いずれにしてもヤグディンとプルシェンコ(タラソワコーチとミーシンコーチ)の因縁って、日本人には想像もつかないぐらい根深いんだろうなぁと改めて思いました。




ポズネル:それは非常にクールな、言うなれば、お父様のアクションでした。あなたも一筋縄ではいかない気質です。ご自身のコーチ業で、お父様と同じような行動を取ることになったのでは?

タラソワ:もちろん私は腹を立ててきました。私の生徒たちがいつも勝ってきたのに、連盟はいつも誰か他の選手が勝つことを望んでいた。何だかそういう人生なのです。ペア(アイスダンス)の選手も、シングルのアリョーシャのときもそうでした。クーリックのことはまったく誰も当てにしていませんでした。オリンピック1カ月前の報告書でも、ウインタースポーツ欄に彼の苗字は記載されていなかったほどです。でも、イリューシャ・クーリックは出場選手24人中でただ一人、4回転ジャンプを跳んでいたのです。そのとき五輪でただ一人ですよ。(※実際には郭政新がフリーで2本の4回転に成功)今ではみんなが2本ずつ跳んでいますが。それはリョーシャが跳ぶようになったからです。そう、私とリョーシャは…

ポズネル:リョーシャとはヤグディンのことですか?

タラソワ:ええ。私とリョーシャはここモスクワに住んでいました。(※ソルトレイク)オリンピック後、彼は飛行機には乗りませんでした。私の方はモスクワへ飛びました。星のようにきらめく時間というものがあるでしょ。シングル競技で勝つということは、いずれにせよ宇宙へ飛ぶようなものなのです。本当です。ここで私は所轄の部や委員会に面会を求めて…なぜなら、みんながジェーニャの勝利を望み、モスクワ中が「プルシェンコは“パナソニック”」で貼り詰められていたからです。貼られれば貼られるほど、彼はこの1位の座から遠ざかって行きました。私にはそのことが分かっていました。私はほとんど無言で、ほとんど会話をしなかった。私たちは目だけで会話をしました。私はリョーシャにお願いしました。懇願しましたよ、テレビやラジオには一切スイッチを入れず、何も聞かず、何も見ないようにとね。

彼は勝ちました。私は「クレムリンへ行きますか?」と言いました。そういうメダルでしたから。ペア競技のようにカナダ人と分け合ったものではなく、血と汗で勝ち取ったものでした。世界中が、彼の滑りは目に焼きつき、世紀にわたって残るものだと書き立てました。(※次の一文はよく分からないので飛ばします)

「お引き取り下さい、面会はありません」という答えでした。私はリョーシャに電話をかけて「リョーシ、世界選手権をどうするか決めた?」と言いました。すると彼は「決められないわけなんてないでしょ?先へ進みましょうよ!」と。彼は試合を愛していました。「いつ来られますか?」と聞くので、「いつ行けばいいの?」と聞き返しました。あと数日こちらに滞在しようと思っていたんです。すると「明日」と言うじゃありませんか。私は身軽(素直)だからすぐに立ちあがりました。ニューヨークへ飛びました。向こうからタマーラ・ニコラエヴナ・モスクヴィナが歩いてきました。4組のオリンピック選手を育てた素晴らしいコーチです。「トム(※タマーラの愛称)、どこへ行くの?」と声をかけると、こんな答えが返ってきました。「クレムリンに呼び出されて…」

それは唯一の、私が褒賞を授与されなかった唯一のオリンピックです!なぜなら、望まれていなかったからです。通常はオリンピック後、選手とコーチに勲章が授与されます。私はたくさんの勲章を持っています。今なら、もしかすると、行けば…と思ったぐらい。後にも先にもこの一回きりで…悔しかったわ。父と同じようにやり切れなかった!父が泣いているのを2度見たことがあります。1度目は私の頭に穴を開けてしまったときで、車に乗っていて横転したんです。2度目は、その日の朝に知らせを受けて、へなへなとベッドに倒れ込みました。とても大変でした。父がどれほど悔しかったか私には分かりません!あなたにだって想像がつかないわ!

ポズネル:ええ、もちろんです。お父様のことはなおさらです。あなたがユーリ・ルシコフ(※当時のモスクワ市長)に、「メガスポルト」スポーツパレスにお父様の名前を冠するよう持ちかけたことを知っています。拒否されたのですよね。

タラソワ:おかげさまでね。いま彼は失脚して…

ポズネル:それに、この国にはアナトーリ・タラソフの名前を冠したリンクがひとつもないとも仰いましたね。

タラソワ:ありません。

ポズネル:荒唐無稽なことです。これはいったい何でしょうか、妬みでしょうか?

タラソワ:何かは分かりません。これは単純に不敬です。ここで、この地で育った人間に対するね。父はどこへも出て行こうとせず、ここですべてを成し遂げたのですよ。私のことは出て行かせないのかしら?…

ポズネル:トロントにあるホッケーの殿堂へ行ったことがあります。そこにはアナトーリ・タラソフのプレートがあって、こう書いてあったのを覚えています。「世界はロシアに感謝しなくてはならない。ロシアが世界にタラソフを与えてくれたことに」と。ロシアも含め様々な国々にスポーツ選手の記念碑が立っています。私が申し上げているのは墓地にある記念碑ではなく、単なる記念碑のことです。タラソフ氏の記念碑はやはりありませんね。

タラソワ:中央陸軍スポーツクラブ(※CSKA)にあるホッケー殿堂通りには、5年前まで、つまり父の死後19年が経っても胸像がありませんでした。そこへやって来たオーリャ・スモロドスカヤという女性が、やっと父の記念碑を立ててくれました。そこにありますよ。

ポズネル:他の人たちの間にね。

タラソワ:傑出したスポーツマンたちの間にです。そこにはサーシャ・ゴメリスキーおじさんや、みんながいます。そこに父も置かれたのです。

ポズネル:合衆国からロシアへ戻って来られたとき、私の記憶違いでなければ、あなたもあまり愛想良く、優しく迎え入れられたわけではありませんでした。非常に多くの、約600人のコーチたちが国外へ去り、率直に申し上げて少人数だけ戻って来ました。その中のひとりがあなたです。それから、向こうではロシア人選手たちのトレーニングを1日8時間行っていたそうですね。その後2時間、お金を稼ぐためのトレーニングをしていたと。

タラソワ:ええ。食べるためにね。

ポズネル:何故そんなことに?ロシアの傑出した人たちは何故そのように、概して冷たく接するのかどうしても理解できないのですが?

タラソワ:分かりません。私は衣装代も自分で出していました。リンク代も誰も支払ってくれず、まるで代表チームがこちらにひとつあって、あちらの代表チームは別物だという感じでした。私はそもそも頼みごとをしませんでした。今もしません。今回の番組出演を、何か頼みごとをするために利用するつもりはありません。あなたをがっかりさせたくはなかったのですが、でも、私には行くべき仕事場がどこにもないのです。あなたには行くべき仕事場がありますか?

ポズネル:今のところあります。

タラソワ:私にはありません。外へ出て、どこへでも行きたいところへ行けるんです。私はレーナ・ヴォドレゾワの手助けをしています。それから代表チームの、サポートを望むコーチや選手たちの手助けをしています。でも、私の知っている道はひとつで、それは仕事へと、リンクへと向かう道。人生がそういうふうになったのです(ありがたいことにそういうふうになったのですが)。

ところが、そのリンクが私には無いし、これまでも無かったし、恐らくこの先も(私は67歳ですが)無いと思います。誰かの足元にひれ伏して、郊外に建ててほしいと懇願でもしない限りはね。でも、郊外には外国人の子どもたちがやって来るし、自分の学校をつくれるぐらいに子どもたちやコーチを育てるには、住民が少なすぎます。なにしろ父の、タラソフの学校はすっかり壊されて無いんですから!

ポズネル:視聴者の皆さん、ここで一旦CMです。引き続き番組をご覧ください。


 (つづく)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 17
驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い 面白い
ガッツ(がんばれ!) ガッツ(がんばれ!)
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
長野五輪での郭政新のフリー2クアドがなかったことに…
通りすがり
2014/01/05 05:19
通りすがりさん
情報ありがとうございます!注意書きを追加させていただきました。
eco
2014/01/05 16:57
日本も世界も門下生制度見受けられますね。
ちょっと悲しい事もありました。
選手が最高の演技が出来るように、
協力し合えたらいいですね。
手を差し伸べたコーチ、日本にはいましたが相手が・・。
スケートファン
2014/01/10 21:45

コメントする help

ニックネーム
本 文
タラソワ<氷は滑る(3)> ロシア語自習室/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる