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zoom RSS ズエワ<メリルはシェヘラザード姫(1)>

<<   作成日時 : 2014/04/13 17:31   >>

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ズエワコーチのロングインタビュー。全5回の予定でぼちぼち訳していきたいと思います。フランクな雰囲気を感じたので、なんとなくそういう訳し方にしてみました。渦中のスカリさんは出てきませんが、小塚君の話が(2)に出てきます。



2014年4月日
アナトリー・サモフヴァロフ


マリーナ・ズエワ
メリル・デーヴィスが喉に噛みつくかもしれないって?そうね、彼女はシェヘラザードだから。



 アイスダンスの五輪チャンピオン、テッサ・ヴァーチュー/スコット・モイア組とメリル・デーヴィス/チャーリー・ホワイト組のコーチであるマリーナ・ズエワが、北米での生活や、見た目のバランスが悪い女の子を五輪チャンピオンにする方法、あるいは陽気なホッケー選手をスプリント・フィギュアスケーターにする方法をR-Sportのアナトリー・サモフヴァロフ記者に語った。


生徒が優秀


 自分の狭い職業の中で、広がりが足りなくなったのよ。

 (ズエワがアメリカへの移住について語り始めた)

 カナダのことは試合でたくさん見ていたわ。バンクーバーとモンクトンとオタワで試合に出たことがあるし、優勝もした。私は自分に何が足りないか分かっていた。ハリウッド音楽にミュージカルにジャズ。ソヴィエトでは手に入らないものだったけど、勉強したかったの。それで移住したのだけれど、土地の生活にはまったく興味がなくて、それが分かるようにはならなかったわね。私のピントはとても直接的で絞られていたの。私の仕事にね。自分のごく小さなプロフィールに興味津津で、私の論拠はもっぱらフィギュアスケートで、政治的・社会的なことではなかった。

 私たちのフィギュアスケートという種目のビジネスはすべて、90年代は北米にあったの。ソ連は70年代と80年代のはじめに特筆すべき時期を過ごして、そして90年代に下り坂に入った。なぜかって?私にそんな質問をする必要すらないわ。そういうグローバルなことは深く考えなかったから。私の思考の方向ではないのよ。下がったのなら、私のやるべきことは上がること。自分のローカルな領地でね。何で上がるかって?新しい、それでもやっぱり自分のローカルなものでよ。ハリウッドとミュージカルとジャズのこと。それに、アクロバティックサーカスの要素が入ったモダンバレエ。そこに自分と、自分の生徒たちの進歩があった。

 ― 私などはてっきり、マリーナ・オレゴヴナ、あなたのような人たちは生徒を見て、そこで人生の意味を導き出すのだと思っていました。

 広く見るとすれば、他のスポーツ種目ね。そういう“コネクション”を集めて、音楽の勉強を続けて、本を読んで、そして当然、自分の職業に役立つ情報を集め続けるの。

 ― あなたは北米に23年間いますが、ロシア流派の代表的人物とみなされ続けています。

 ええ、もちろんよ。それにロシアのコーチとして受け入れられているわ。やっぱり今でもね。

 ― 北米の影響で土台のつくりが組み変わりませんでしたか?

 答えるのは難しいわ。だって私はロシアでも、他のロシア人コーチたちとは違うやり方で仕事をしていると言われていたから。軽々と、簡単にやっているとね。「君は軽々とものにするね」という声をいつも聞いていた。その代わり、「生徒が優秀だからね」と決まり文句のように言われていたけれど。1982年からそんなふうに言われたり、断定され始めて、今日まで続いてる。私はその声に同意してるのよ、実際に優秀だもの。

 ― ゴルデーエワ/グリンコフ組と13年、デーヴィス/ホワイト組と13年、ヴァーチュー/モイア組と10年一緒に仕事をしていますね。こんなに長いあいだ、どうやってお互い飽き飽きせずにいられるのですか?

 成長することね。私は彼らに学び、彼らは私に…

 ― コーチとスケーターの結びつきは、コーチとコーチの結びつきよりも強固になりますよね。あなたはコレオグラファーとして…

 …プロのコーチとしてね。まず何よりもそれよ!まずはコーチとして生徒のトレーニングを担当したわ。「コーチング・コレオグラファー」という評価が生まれたのはその後よ。この私に初めて授けられた称号ね。私はレスガフト(※レスガフト記念体育大学。ミーシンコーチはこの大学の教授)を卒業してから、ギティス(※ロシア国立舞台芸術大学。バレエダンサーの岩田守弘さんもここの卒業生)のバレエマイスター学部を出た。「コレオグラファー」なしのコーチも、同じように「コーチ」なしのコレオグラファーも私には考えられないのよ。

 ― でも、あなたのグループで「スケート」の責任を負ったのは、誰か他の人ですね。

 作業を細かく専門化するのよ。

 ― あなた自身もその細かい専門化の中で…

 …しかるべき時に、しかるべき演技者に音楽を選ぶ。いつもそうなっているわ。

 ― そして再び、「生徒が優秀だから」というフレーズを携えた人たちが近寄ってくる。

 こんな質問をされるのよ。「マリン(※マリーナの愛称)、どうやって作ってるの?君の優秀な生徒たちにそんなによく似合うプログラムを?」とね。

 ― で、どうやって?

 直観よ。たくさん読んで、たくさん聴いて、たくさん見て、そして優秀な生徒たちを見れば…すべてが見えるわ。

 ― ガルリ・カスパロフ(※チェスの元世界チャンピオン。スーパーコンピューター「ディープブルー」と対局したことで知られる)が、対局中なぜそんなに頭脳明晰なのかと質問されていました。彼の答えもやはり直観のことで、「学びに学んだ」からではありませんでした。

 でも、やっぱり彼も「学びに学んだ」わけでしょ?直観が素晴らしく働くのは、経験があるからこそよ。

 ― 苦しいものですか?

 いいえ、軽やかで嬉しいものよ、私の場合みたいに。本当よ。

 ― サッカーのコーチ、オレグ・ロマンツェフ(※元ロシア代表監督)は、一致団結したチームスタイルに重心を置いていましたが、その彼も、分析してというよりもむしろ直観的にボールを回して選手を選ぶと話していました。

 私はそうじゃない。私は特定の選手を選べないから。

 ― どういうことですか?

 生徒の方から来るだけよ。

 ― でも、断ることはできますよね。

 断ったことはないわ。

 ― 一度も?

 ないわね、私は依頼のあった選手全員のトレーニングを担当するの。

 ― それだと、あなたには「優秀な生徒」が何千人もいることになりますね。

 私の全キャリアを通じて優秀な生徒が本当にたくさんいて、とても嬉しく思っているわ。全員ととても良い関係だもの。この下(ソチのオリンピックパークにある練習リンク)にチェルノウソフがいる。もうずいぶん立派な大人の男性だけど、私に近寄ってきて、心から嬉しそうな様子で聞いてくるのよ。「マリーナ・オレゴヴナ、私を覚えていますか?あなたにプログラムを作ってもらったんです」とね。彼にプログラムを作ったのはまだCSKAにいるとき。いったい何年経っていると思う?30年?32年よ。

 ― それで、覚えていましたか?

 当たり前よ。カナダ人にもそうやってたくさん声をかけられるわ!私の最初のエクスペリエンスは、カリン・カダヴィ(※1987世界選手権銅メダリスト。現在はプロスケーター兼指導者)だった。3シーズン、彼女に非常に多岐にわたるプログラムをたくさん作ったの。全米選手権100周年の式典には歴代チャンピオンが全員招かれたのだけれど、そこでカレンは私たちの共同作業と友情について、嬉しそうにみんなに語ったのよ。またとないPRになったわ。

 ― その世界で、まださらに認識されることが必要なのですか?

 必要というわけではないけれど、私がカダヴィと仕事をしていたことを全員が知っている、というには程遠いもの。

 ― フィギュア界がまだ知らないことがたくさんあるのですか?

 たぶん、イエス。カナダへ移住して来たときは、契約にしたがって、5歳の子どもたちから始まってあらゆるスケーターと仕事をする必要があったの。私の持っているグループのひとつにシボーンという女の子がいて、別のグループにはジョシュアという男のがいた。シボーンのお母さんはアイルランド系カナダ人で、お父さんはレバノン人。シングル選手として二人を教えていたけれど、両方ともジャンプが弱くて。ペアを組ませてみたのだけれど、ジョシュアはやっぱり印象が薄くて、シボーンは相変わらずジャンプを恐がって。でも、彼女はとても美しい大きな目をしていて、その目が私に彼女を信じさせてくれたのよ。

 そうして13歳のシボーン・カラム/ジョシュア・マクグラス組は、アイスダンスの全加ジュニアチャンピオンになったわ。実際に小さな男の子と女の子を生徒にとって、チャンピオンカップルにまで持って行くという初めての勝利を私にもたらした。自分のレベルで結果を出すことができたの。

 ― その後は?

 グランプリ・シリーズに出場して、進学したわ。


 (つづく)




<原文>
http://rsport.ru/interview/20140410/742362417.html


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